Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
――15分後。俺と颯人はいつもの公園にいた。
相変わらず人の少ないその公園のベンチに俺達は腰を下ろした。
すっかり葉を落とした銀杏の木々が、少し淋しくて心細い。
俺達が座ったベンチはちょうど暖かい木漏れ日が当たっていて、肌寒い中、少しだけホッとした。
「……螢に初めて会ったのって、この公園だよな」
「覚えてんのか?」
「もちろん、なんかつまらなそうな顔してる奴だなぁ、って思った」
はは、と颯人が目を細くして笑った。
「颯人は…なんか、寂しそうな顔してたよな……」
俺が言うと、一瞬顔を苦しそうに歪めてから颯人は小さな溜め息を吐いて、視線を空へ向けた。
その瞳を縁取る睫が綺麗なカーブを描いている。
「あの時は……いろいろ嫌になってたから、さ」