Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
俺は手のひらに乗せられた颯人の手を優しくそっと、握り締めた。
一瞬、ピクリとその手が震えたのが分かる。
「…俺に、手を握られるのは…嫌い?」
「……嫌いじゃ、ない」
視線を絡ませたまま、颯人は口を開いた。
手のひらに、抵抗する気配がないのを確信して、俺はその颯人の細い指に自分の指を絡ませた。
強く力を込め、その指を握る。
たったこれだけで、俺の心臓は壊れそうだった。
高速で脈打つ鼓動に息が詰まりそう。
手を、繋いだだけなのに。
「……俺と…こうして、手を繋ぐのは……」
後が続かなかった。
最後の言葉を口に出す前に、唇を塞がれていたから。