Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~


「たいしたことじゃない、いいよ」


颯人は笑いながら首を振る。


「たいしたことじゃないならいいだろ、言えよ」


少し、むきになった俺は、ついキツイ口調で言ってしまった。


案の定、少し戸惑った表情の颯人が、いた。


「なに…そんなに気になる?」


「…気に、なる……」


口に出してから、ハッとした。


気になるってなんだよ?!
なんか気持ち悪くねぇか、俺?!


「や、気になるっていうか…、わりぃ、本当は聞こえてた。だから、なんで隠すんだ、って思って…」


思わず本当のことを言った俺に、ほっとした顔で颯人は苦笑い。


「なんだ、やっぱり聞かれてたんだ。ははっ」


その顔が照れたようにはにかむのを見て、俺の胸がまた、どくん、音を立てた。






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