Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
一人中庭で読者する彼の姿は、やはり絵になる。
…綺麗だよな、やっぱ。
自然に「綺麗」という単語が浮かんでしまった。
彼を形容するに相応しい…けど、男相手に綺麗はないか…。
窓の外を見ながらクスリ、一人で小さく笑ってしまった。
「なに、螢?一人で笑ってやべぇよ?」
前の席の林が目ざとくこっちを見て話しかけてきた。
「別に笑ってねぇよ。こっち見んな!」
俺は林の頬をグーで押して前を向かせようとした。
でも、林は気づいた。
「あれ?あいつ隣のクラスのやつじゃん。えっと…七瀬だっけ?」