Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
…………!!
颯人は、茜の頬にゆっくりと、唇を落とした。
俺の、目の前で。
しかも、一瞬こちらに視線をよこして。
まるで、挑発でもするかのように。
一瞬がとても長い時間に感じられた。
颯人のあの、柔らかそうな薄桃色の唇が。
あの女の薄紅色の頬に。
ゆっくり、優しく、ついばむように。
触れた。
心臓が、壊れるかと思った。
狂ってしまうかと、思った。