Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
名残惜しげな様子で公園を去る茜の後ろ姿を見送った颯人。
俺はその横顔をずっと見つめていた。
憎しみにも似た熱のこもった視線で。
―――はらり。
一枚、銀杏の葉が俺の視界を一瞬遮った。
と、思った次の瞬間には颯人の顔がこっちを見ていた。
強い瞳が、どこかしら俺を嘲るような光りを宿している。
颯人はうっすらと笑みを浮かべた唇をゆっくり開いた。
「……嫉妬した?」