Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
するり、颯人の指が俺の首筋に伸ばされて、触れた。
ピクリと身体が緊張してしまう。
その指がゆっくり、ゆっくりと首の後ろ、うなじへ回された。
背筋がゾクゾクして落ち着かない。
「螢……」
もう一度、颯人の口から俺の名前が零れた。
ふいに、首に回された手に力が入ったかと思った瞬間。
「………っ!」
僅か数センチの距離で、目の前に颯人の瞳があった。
黒く妖しく光る瞳が……。