Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
――夢を、見た。
いつも以上にリアルで、いつも以上に自虐的。
あの日の颯人の唇を、自分のそれが塞ぐ夢。
ベッドの上に起き上がって、俺は溜め息をついた。
朝陽がカーテンの隙間から細い線で部屋の中を横切っていた。
「ったく……なんつー夢見てんだよ、俺は…」
そう呟きながらも、今見ていた夢を反芻する。
――颯人の黒い髪に指を埋め、閉じられた瞼に長い睫を見ながら……
柔らかい唇にそっと……。
「あぁっ!もぅ!」
じわりと熱くなる胸の奥の熱を誤魔化そうと、俺は大声を出して立ち上がった。