Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
「……わかった」
仕方なく俺は右手の力を少しだけ、緩めた。
スルリと颯人は左手を抜き、その手をそのまま床に投げ出したまま、また口を開いた。
「ね、こんな体勢で、何するつもり?」
見上げてくる黒い瞳が艶やかで、冷静を保ちたいのに……胸の鼓動は、正直だ。
どんどん速くなる、心臓の音。
何をする―――?
その問いに脳裏に浮かんだ答えに、思わず顔が熱くなった。
くすっと、颯人が笑った。また、嘲るような表情で。