Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~





―――じゃあね。


そう笑顔を浮かべて言い残し、颯人は玄関から出て行った。


彼の後ろ姿を無表情で見送る俺の目に映ったのは。


颯人が開けたドアから見える、玄関脇に植えられたまだ背の低い楓の樹。


その、真っ赤に紅葉した葉の紅色だった。


―――俺の心の涙と同じ色、かもな……。


そんなことを一瞬、考えていた……。








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