Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~
窓の外は相変わらず薄暗い。
強い秋の風が校庭の木々を揺らしていた。
ザワザワした外の気配が俺の胸の中までも、揺らしているみたいで落ち着かない。
椅子に座ったのはいいけれど、何を言ったらいいのかわからなくて、俺はベッドの上の颯人の手をジッと見つめていた。
さっきの……キスは、バレてんのか?
さっきの言葉、聞かれてたのか?
何が、ごめん、なんだ?
訊きたいことが次々と浮かんでは、消えていった。
「俺さ……」
不意に颯人が話し出した。
顔を上げてその顔を見れば、最初に屋上で会った時のような柔らかい微笑みを浮かべた彼がいた。