Forbidden Desire~秋風に舞う葉のように~


「俺、さ。前に螢に言ったことあったよな?みんな俺の見かけだけで判断する。それにうんざりしてるって」


「あ、あぁ…最初に聞いた」


俺が頷くと、颯人は肩をすくめて俺に苦笑いを浮かべた。
やっぱりその顔は少し寂しそうだ。


「だから……螢の俺に対する言葉も行為も、きっと俺の外見のせいなんだと思った……いままでもそんなこと、あったから。中身なんて誰も見てくれない……だから、螢がどこまで本気なのか知りたくて、からかった…」


颯人は少し視線を伏せて、もう一度、ごめん、と口にした。


その伏せた目を縁取る睫が微かに震えている。
目の前で謝っているのが、つい先日まで俺を脅していたのと同じ颯人だとは思えなかった。


……なんて変わりようだよ、まったく。


俺は颯人の演技に試されていた、ってことか。





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