覚悟はいいか!【完結しました】


「命には別状ないわ
まだ、麻酔も効いてるし意識はもどってないけど
さっき、ICUに入ったわ
今日は中に入れないけど明日からは会えるわよ」

「そうか、良かった」

「ただ、普通に階段から落ちたとは思えないわ」

「「え?」」

「こればっかりは本人に聞かないとわからないけど………

普通に階段から滑り落ちたのであれば怪我の状態が酷すぎる気がするわ
ただ、階段から滑り落ちただけでも打ち所が悪ければ死に至ることもあるから一概には言えないんだけどね」



俺と慶太は黙ってしまった
もし、故意だとすると誰が?

菊地はなんとなく訳ありであることを察したみたいでその後は両親来られてからまた、詳しく話すわと言って何も聞いてこなかった


「今日は帰りなさい
彼女にそんな顔見せたらダメよ!
情けないわね!」と最後に渇を入れられた


集中治療室で沢山の管に繋がれている優の姿が痛々しい
もう、21時になっていた

慶太には帰ってもらって俺は両親を待っている間に美幸ちゃんから連絡があった


「誠さん?ごめんなさい、遅くなって!優は?」


鳴った電話が美幸ちゃんだったので場所を移動して電話に出た
美幸ちゃんの涙声と早口に胸が詰まる



「命には別状ないって、今日は会えないんだ
明日からは面会大丈夫みたいだから明日二人で来てやって」

「でも、私!」「誠さん………」


美幸ちゃんを遮って電話口に出たのは隆也
隆也の声も少しだけ元気ない




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