覚悟はいいか!【完結しました】
それでも、俺の緊張とは裏腹に隆也はきっと美幸ちゃんに会える喜びを噛み締めている様だった
そんな隆也の喜びは直ぐ様、悲痛へと変わった
優に連れられた美幸ちゃん
関係ない俺でさえも挨拶することも戸惑った
「久しぶりだね、」
「今回は迷惑掛けてすみませんでした」
「いや…………」
もっと、隆也の為にも何か言ってやりたかったが
美幸ちゃんの妙な迫力に何も言えなかった
優も少し困って、眉を下げている
隆也…………お前、マジでヤバいんじゃない?
「美幸、私と誠さんは、外に出とくから
二人でちゃんと話し合いして
私は美幸の決めたことなら応援するから
その代わり、感情のままじゃなくて隆也の話も聞いてあげて」
美幸ちゃんはやっと表情を緩めた
可愛い顔がほんと、怖かった
たぶん、隆也でさえも戸惑っていた
でも、そのおかげで隆也は今の最悪な状態を再認識できたはずだ
「誠さん、すみません一緒に………」
「あぁ、」
「美幸、絶対電話してよ」
「うん、優、誠さんありがとう」
俺は隆也の頭を撫でた
お前次第だぞ
美幸ちゃんの決意は固い、そう思った
たぶん、俺もどっかで隆也と話さえしてくれたら美幸ちゃんだって……って思ってた
でも、今の美幸ちゃんを見て、そんな簡単じゃないことを悟った
隆也…………
誠意を持って冷静に話をしろよ
そして、
反省しろ!