覚悟はいいか!【完結しました】



二人、手を繋いでゆっくりと歩く
たった1日程度のことなのに、久しぶりに穏やかな日々が戻ってきた様な感じだ

なんだか、思わぬ形でデート気分
私はこっそりと嬉しくなっているとグイッと手を引っ張られた


急に止まった誠さんに振り返った


「誠さん?」

「優………ご褒美」

「え?」

「俺も隆也に付き合ったし…………
ご褒美欲しい」

「あぁ、そうですね!
私にも、何かお礼させてください!」


そう言うと、グイッと引き寄せられた
真っ昼間の普通の道
人通りは少ないとは言え、通らないわけではない

急に抱き締められて、恥ずかしさに身を捩る
ぎゅっと更に抱き締められて、耳に囁かれた言葉に私は身体が沸騰するかと思った


「優………ホテル行こう」


私だって大人だ
誠さんとは一緒に住んでるし、今さら抵抗する気はない

ただ、なんでホテル?
家でいいんじゃないの?

そう考えてる私の思考なんてお見通しなんだろう
戸惑う私の手を引いて歩き始めた


さっきよりも熱い手に、心臓が破れそうになる
でも、どこかその熱に期待してる自分がいた
私も誠さんに触れたい、触れてほしい


親友のとんでも事件は私たちを心配させて、ヤキモキさせたけど
何だか、愛を感じたのも事実

二人に感化されちゃったかな?





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