覚悟はいいか!【完結しました】
あの時、優がちゃんと話を聞いてくれたのも
きっと、二人が優をめいいっぱい泣かせて、慰めてくれたからだろう
「俺は役得!優ちゃんお姫様抱っこしちゃったし!」
二人に大きな感謝を感じている時に
洋介は大きな爆弾を落とした
は?
お姫様抱っこ?
「は?お前ら!」
「だって~、優ちゃん泣きながら寝ちゃったし
あのままは可哀想だったし~
私は身重でしょ?
私が運ぶわけにもいかないし」
「つ、司!お前は旦那にそんなことさせるなよ!」
司は悪びれることなく、ニヤニヤと寧ろ嬉しそうだ
絶対こいつら、面白がってる
「お前ら!もうお前らには感謝しねぇからな!」
子どもみたいな事を言う俺に二人は楽しそうにゲラゲラ笑っている
「えー、だってそれは仕方ないよね?
誠のせいでしょ?」
「ぐっ、……」
確かにそうだ
いや、だけど!
それとこれとは…………
洋介が?
優を?
洋介に優が抱えられた?
違う!運ばれただけだ!
洋介がニヤニヤ笑いながら"優ちゃん柔らかかったなぁ"なんて言うから
「お前の記憶から直ぐ様抹消しろ!」