覚悟はいいか!【完結しました】

嫉妬の波




優…………
意識を飛ばした優を見詰めながらキスをする
返ってこないキス
手を這わしても反応しない身体

それなのに、俺はまだ彼女を抱きたくてしかたない


柔らかな胸に口づけて
手の中で胸の柔らかさを感じる
意識の無い、寝ている彼女を犯そうとしている自分に嫌気が差す
最低だって、わかってる
それなのに、止められない


「優…………」


手を這わしながら彼女の名を呼ぶ
眠りながらも感じ始めているのか「ん………」と甘い声に脳が痺れる

起きて…………
俺を見て

反応してくれたことが嬉しくて這わした手を一番敏感な場所に下ろしていく
さっきまで繋がっていた場所はまだ潤っていて更に嬉しくなる
繋がる前には俺を見て欲しい


ゆるゆると指を呑み込んでいく
早く起きて
そして、俺を呑み込んで

昂る感情は嫉妬から
いつもよりも、激しく執拗に優を求めた

優から漏れた言葉に言い様のない感情が襲った
自分が嫉妬した事にはすぐに気付いた


"充"と呼ばれた男は"ヤり逃げ常習犯"と自分を揶揄していた優にとって、たぶん長く付き合っていた男の一人だ
隆也が一瞬そんな名前を呟いた事があった気がする


たった一回の男にだって許せないのに
でも、それ以上に"充"と呼ばれる男はずっと優が愛し、長い間優を愛し何度も抱いたんだ

俺はその男を越えた?
そいつと何回キスをした?
何回セックスした?
何度好きだと…………




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