覚悟はいいか!【完結しました】
「もしかして、優の初めての男?」
「え、」
優の顔が真っ赤に染まる
可愛い…………
じゃない!
「えっと、」
「優の初めてを奪ったやつ?」
「……………はい」
観念したのか、優は頷いた
くそっ!
優の初めてなんて………羨ましい!
そして、俺の愛しい彼女は更なる爆弾を落とした
「で、でも!それ以降はほんとにヤり逃げばっかりで!」
はぁ?
って、ことは…………
優の初めてを奪って?
更に、唯一優を長く愛して、愛された男だと?
俺より長く付き合って
俺より早く出会って
「優…………責任取って」
「え?」
俺に爆弾を投下したのは優だよ
せっかく静かになった波はまた、更なる大きさになって襲ってくる
「優…………覚悟してよ」
俺は優を組敷いた
荒立った波は暫くはおさまりそうにない
何度も何度も愛した
「ま、誠さん…………も、ダメ…………」
優はぐったりとまた夢の国へ
なぁ、優…………
今、夢に出てるのは俺?
「優…………行かないで」
優が起きた時に俺はそれを言えるだろうか?
彼女の困った顔を思い出すと、言えないだろうなと自嘲する
「俺以外を見ないで、俺だけの傍で………
俺だけを見てて」
優の髪を撫でながら呟いた
我ながら怖いと思うほどの独占欲
「こんな俺で…………ごめんな」
願わくば、やっぱり行かないで欲しい