覚悟はいいか!【完結しました】

バカなオトコ




「お願い!優!」


私に手を合わせて頭を下げる隆也
あの時、あんなこと言わなきゃよかった
いや、誰がこうなるなんて予想した?


あの日、私が面倒くさくなって美幸の名前を出したのが間違いだったのかも知れない
"せっかく美幸と同じクラスなんだから教室にいた方が良いんじゃない?"なんて私が隆也の気持ちを気付いてるって言ったようなもんだ

それから、自分の興味に負けてしまった


あれから、"隆也""優"と呼ぶようになるのには時間が掛からなかった
まぁ、きっかけは美幸が「二人が苗字で呼んでるの、なんか余所余所しくて嫌だなぁ」なんて言ったものだから
私も隆也も基本美幸には弱い


「え?嫌だ」

「そこをなんとか!」

「……………」


嫌だと言う私にしつこい
結局このしつこさ、ウザさに根負けするのは私
根負けする前に言いたいことは言う


「嫌、昼休みは私と美幸の時間なの!」


そう言うと悔しそうに眉を潜めた
その顔がウザい!
残念なイケメンに私が恋心を抱くなんてことは一生無さそうだ


「その台詞俺が言いたい!」

「知るか!絶対嫌!美幸に言ってよ、美幸が良いって言ったら良いよ」


隆也は昼休憩を三人で過ごしたいと言ってきたのだ
美幸とはクラスが離れたけどお昼は一緒に食べようと約束して二人で食べていた
それが羨ましらしい



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