覚悟はいいか!【完結しました】
ヘタレはいつまで経ってもヘタレ
はぁ………
「あー、やばい、美幸可愛すぎねぇ?」
隣で頭を抱えて真っ赤な顔を隠した
何も言うまい
「だってさ!中学のセーラー服もたまんなかったけど
ブレザーって!美幸が大人になって、ヤバい」
そうですか
美幸が可愛いのなんて今に始まった訳ではない、と言ってやりたかったが
それよりも、私はここから立ち去りたい
今日は高校の入学式
進学校と言われている高校に、美幸と隆也と私は3人無事に合格した
進学校と言うこともあって、中学からは3人だけ
だから、例にも漏れず、隆也と美幸は生徒の噂の的
中学時代は隆也の美幸大好きな様子にさすがの女子も呆れていた
まぁ、新しい年の度に後輩から嫌がらせがあったみたいだけど
入学式が始まる前、階段に連れてこられた
あー、ここで私はまた隆也の話を聞くことになるのだろうか…………
隣で「ヤバい」と連呼している隆也はイケメンだけど相変わらず美幸大好きなのは三年経っても変わらない
寧ろ、加速している
残念なイケメンだ
「優、美幸の事は頼んだぞ!」
私は何も言わずに立ち去ろうとしたが、ガシッと肩を捕まれた
「うるさい!さっさと告白しなさいよ!」
中学時代、結局俺様節を発揮し美幸には「付き合って」の一言を言えないでいた隆也
ヘタレにも程がある!
頼んだぞって言うのは私と美幸は同じクラスで隆也だけ離れたからだ