覚悟はいいか!【完結しました】



「家に着いたらちゃんと連絡して」

「うん」


司の後ろ姿をみて、女って凄いと思った
あの、酒豪の司が……
母親の顔してた


「送らなくて良いのか?」

「あんまり過保護にすると怒られるんだよ
病気じゃないんだからって
最初は送るつもりだったんだけど、家に帰ったら連絡する約束で諦めた
さっきさ、司が言ってただろ?
自分を引っ張り上げてくれるって
司と子供のために頑張らなきゃって思ったらさ何でもできるんだよな
司と子供の存在がまさにそうなんだよ」


確かにそうだ
優と付き合ってからの俺は調子が良い
仕事も今までに無いほどに順調
付き合い始めてから仕事が終わったら遅くても毎日優に会いに行った
ほんのちょっとの時間でも優に会いたかった

セックスだけじゃない関係

時間が遅いときはしばらく抱き締めて力をもらって帰るだけの時もある
優の顔を見たら明日も頑張ろうと思えた
ただ、週末になると我慢ができなくなる


「それよりもさ、誠、お前優ちゃんとはまだなのか?」


洋介が切り出した
その意味はよくわかっている


「え?あー、いや」

「え?まじで?優ちゃんはいけたの?」

「おいこら!洋介、下品なことでかい声で話すな!営業妨害だ!」

「はは!ごめんごめん」


悟はわかってんだか、とそうため息を吐いた


「ただ、俺もそこは気になるから店終わるまで待ってろ」


悟はそう言ってまた別の客のところへ行ってしまった



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