覚悟はいいか!【完結しました】
それでも、と合コンを繰り返し、期待を込めて
この女ならと思っても、いざって時には気持ち悪くなって性欲がわかない
男なんてある意味単純だ、女の裸体を見ればそれなりに反応する
好きでなくても抱くことなんて簡単だ
それなのに、気分が悪くなってしまって触りたくもないのだ
大体がお酒の席で引っ掛ける女ばかりだ気持ち悪くなった俺を酒に酔ったと思っているのだろう
大体の女は「次は抱いてね」なんて言うのは俺の容姿が人よりは良いからだろう
そんな自分が悔しくて何度も繰り返した
あの女を見返したくて
それなのに、俺はいつまでもあの女の呪縛から逃れなかった
「はいよ」
悟は缶ビールを手渡してきた
「雑!店終わったら雑すぎだろ」
缶ビールに憤慨するも、その手はしっかりとプルトップを開けてる
「じゃ、改めて乾杯」
「洋介、おめでとう
誠もよかったな」
「サンキュー」
男三人で飲むなんていつぶりだろうか
学生時代に戻ったみたいで歯痒かった
「で?優ちゃんは抱いたんだろ?」
「あぁ、まぁ」
「へぇー、5年振りのセックスはどうだった?」
お前バカにしてるだろと言ってやりたかったが俺自身も聞いて欲しい部分もあった
ただ、露骨すぎる
「…………」
「まぁ、誠のあの顔見てたら優ちゃんとの付き合いは満たされてるんだろ?」
「あぁ」
間違いなく、満たされてる
今までのことが嘘のように