覚悟はいいか！【完結しました】

「まぁ、別れても私は優ちゃんと仲良くするもんね！

私がいい男紹介してやるわ
あっ、悟なんてどうかな？」

「それいいなー、悟も優ちゃんの事気にしてたし満更じゃなさそうだよな？」

「お前ら………まじ、悪かったよ
頼むから冗談でもキツいわ」


そう言うと二人はケラケラ笑い始めた
それにしても、この二人を味方につけるなんて


「まぁ、許してほしかったら一つだけ」

「なんだよ」

「この子産まれたら優ちゃんに家庭教師お願いね！」

「は？」

「息子でもな！」

「「それが無理なら許さない」」


はぁーっとため息がもれた
こいつらには敵わない
この先の二人との関係の中にちゃんと俺と優の未来があるんだ


「娘なら」

「だめ！息子でも！」


こいつら二人の息子を想像して嫌な予感しかしない
一歩も引かない二人に俺が先に降参した
優に早く会いたかったから


「優は？」

「あっち」


俺は立ち上がって、指差した部屋へと入った
布団に寝かされた優の姿に胸が苦しくなる
そっと近づいて優に触れた
涙の跡が痛々しい


「優…………ごめんな」

「ん、ま、ことさん？」

「優…………俺んちに帰ろう？」


俺は優を抱き抱えた

ぎゅっと俺にしがみつく温もりに目頭か熱くなった
隠すように軽いキスをした


「帰るわ、色々悪かったな
サンキュー」

「優ちゃん、また来てね！」


優は戸惑っている様だったが司の様子に安心したのか俺の胸に顔を寄せた
俺は抱いている腕に力を入れた


優を布団に寝かしたのは洋介だと知るのはまた、別の話