覚悟はいいか!【完結しました】
主任は「その通りだと思います」と呟いた
決定じゃないと言うことに一先ず安心した
「ただ、警告だ
俺と、お前に」
「どうして、私………?」
部長と主任が顔を見合わせてお互い困った顔になる
社長と私はそんなに面識はないはずだ
「お前、社長は知ってるよな?」
「はい、勿論」
毎週月曜日の朝礼は各課から一名ずつ出席する
主任以上は強制だ
私は役職もない平社員なので、毎週ではないが持ち回りで出席することになってる
その時に挨拶する社長を見て知っている
若くてイケメンの社長だったはず
メディアにも紹介されていた
「まぁ、なんだ………はっきり言えば職権乱用だ」
「はぁ、」
何に対して職権乱用だと言うのか………
それが私の社長秘書に関係あるのだろうか
「社長は津川さんに一目惚れしたそうです」
「え?」
「だから、傍において彼氏と言う座を狙ってます
部長、あとは部長にお任せしても良いですか?」
主任も忙しい人だもんね
すみませんでした、と私は頭を下げた
パタンと扉が閉まる音に現実に戻された
「どこに一目惚れの要素が………」
小さく呟いた声は部長にしっかりと拾われていたみたいで部長はため息を吐いた
「お前、自己評価低すぎるだろ
俺からしたら社長の気持ちはわからなくもない」
そんな事言って………
部長は愛妻家で有名だ
「お前、彼氏は?」