覚悟はいいか!【完結しました】




「先程の私たちの会話で何か気になった事はありましたか?」

「質問させて頂いてよろしいのでしょうか?社長のお時間は?」

「あぁ、大丈夫ですよ、どうぞ」


私は単語ではあるが、出てきた企業名や秘書用語と呼ばれるような言葉
ちんぷんかんぷんの"ちんぷんかんぷん"の事を聞き出した


一つ、ずっと感じていたのは

この二人……………怖い


さすがに、社長と社長秘書と言うべきか
そこに本心が見えない
きっと、今も試されている気がする

でも、今は興味が先に立つ
わからなかったことを尋ねれば丁寧に教えてくれる

怖いが、やり手と呼ばれる程の人達だ
こうやって話せる機会なんて無いのかも知れない


「なるほど、まったく思い付かない所からの企業提携ですね
すごく、おもしろそう」

「社長、思っていた以上ですね」

「だねー、ますます惚れちゃいそう」


ドキッとしてメモしていた手が止まった
その様子を見た社長が「バレてるんだよね?」なんて軽く聞くから余計に固まった

何を考えているのだろう
神崎室長も知ってるの?
冗談じゃないの?


「ははっ、ごめんごめん!苛めすぎた?
誠からしっかりと牽制されてるよ
さすがに親友の婚約者には手出さないよ
逆にちゃんと守ってくれって釘刺されたし」

「そ、そうですか………」

「まぁ、思ってた以上にいい女だから誠のじゃなかったらマジで口説いてたよ」


ホッと胸を撫で下ろした





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