覚悟はいいか!【完結しました】



美幸や隆也にも………今はまだ言えない
不安を感じながらもベッドに入った

一体誰から?
男?女?

もしかして、元カレの今の彼女からとか?


眠りたいのに眠れない
誠さんにはバレるわけにはいかない

誠さんが帰って来た気配も、抱き締められた温もりも感じたけど寝たフリをしながら不安な夜を過ごした


翌日、会社に行ってもいつもと変わらない

秘書課の皆さんも相変わらず
私と視線を合わさない様にしてる人もいない
会社には送られていないのか………

社長からも何もないし何かを探るような気配もなかった


「優ちゃん疲れてる?何かあった?」


自販機で会ったみのりさんが心配そうに聞いてくれて、思わずすがり付きたくなる


「朝早くに目が覚めちゃってちょっと寝不足なんです
目覚ましにコーヒー飲みたくて」


笑った顔は不自然じゃなかったかな?

みのりさんは"無理しないようにね"とは肩をポンと叩いて優しく笑って行ってしまった

不安で背中に手が伸びそうになるのを必死で堪えた
言った方が良いのかも知れない

でも、元カレのことなんて知られたくない

誠さんにだって、あんな写真見られたくない

写真は二人が寄り添っているように見える写真だった
でも、写真の二人は今の私たち

付き合っていたのは学生時代だ


だから、わざわざ私たちの写真を撮って合成したんだ
違うと解っていてもそんな写真見られたくない


それから一週間経っても特に何もなかったので安心してしまっていた



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