覚悟はいいか!【完結しました】
「はい、昨日みのりさんが来てくれた時はその手紙を見たあとで………
失礼な態度取ってすみませんでした」
「なに、言ってるの
怖くて当たり前でしょ
気にしないで、でも良かった
昨日のこと気になっていたから」
「はい、怖かったんですが……
昨日親友夫婦とか社長とか他の人達にもこれから迷惑掛けるかもしれないので連絡したんですがみんな優しくて………」
思い出すと涙が溢れてくる
まだ、怖い
何も解決してないから
誰かもわからない中で普通に生活するのは怖い
でも、心配も迷惑も掛けていいって言ってくれた美幸
初めて会ったのに真剣に怒ってくれた莉奈さん
「早く解決できるといいね」
「はい」
会社と言うなかでもこうやって話を聞いていつも優しいみのりさん
私は本当に恵まれていると思う
「もうそろそろ、休憩終わっちゃうね、行こうか?」
「はい、時間取らせてしまってすみません
みのりさんも危険なので良かったら一緒に帰りませんか?
今日も社長がタクシー手配してくれてるんです
みのりさんにも迷惑掛けてすみません」
「そんな気にしなくていいのに」
私は仕事終わったら人事課に行きますねと声を掛けて階段を降りていった
「何でも揃ってるのに、これ以上何がいるの?
誠の隣にあんたみたいな女許さない」
「え、」
ぞわっと背筋が凍った感覚と身体が浮いた感覚は同じだったかもしれない
「みの………」
最後に見たみのりさんは私の知らない人だった