略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
「妊…娠…したのか?」

俺は自分の声が掠れている事に気付いた。

結は、肯定する事も否定する事もなく、ただそこに座っていた。

「どうするんだ?」

出来るだけ穏やかに言った。

今、1番苦しんでるのは結だ。

俺は、一生、結を守るって自分に誓った。

結を幸せにするって誓ったんだ。

結の幸せのために、今、俺に出来る事をしよう。

「海翔の子だから…」

結はそれだけ言った。

「それは分かってる。

………それで? 産むのか?」

「生きてるんだよ?
ここに命があるんだよ?
殺せないよ。」

「分かった。

………じゃあ、俺が父親になる。」

結の幸せのために。

「っ!?

簡単に言わないでよ。
海翔の子なんだよ。
天は、いつか絶対に嫌な思いをするに
決まってるよ。」

「それでも!!
俺は結と結婚したい。
必ず、結とその子を守るって誓うから。
だから、俺にその子の父親にならせて
くれないか?」
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