略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
「やめろよ、そんな結婚。
子供ができて、結婚決まって、幸せの絶頂に
いる女の顔じゃないだろ?
なんでそんな辛そうな顔してんだよ。
結だって、ほんとは分かってんだろ?」

「天には関係ない。」

「関係なくないだろ!?
お前が好きなのは」

「海翔!
私が好きなのは、海翔だから。」

結は俺の言葉を遮って言った。

「分かった。
だけど、俺は最後まで諦めない。
絶対に結だけは、諦めないから。」

結は、黙ってパスタを食べ、千円札を置いて席を立った。


結の心は、俺にあるのに、なんでうまくいかない?

なんで、俺が父親になっちゃダメなんだ?

俺は、結を幸せにするためなら何でもする。

結の子なら、実の父が誰でも、本気でかわいがるのに。

それじゃ、ダメなのか?
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