略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
俺が謝ると、結は涙を零した。

結はサラダを半分食べ、ジュースを飲み干すと、千円札を置いて席を立った。

「天、さよなら。」

結は一言そう言って、店を後にした。



やっぱり結は望んで結婚する訳じゃないんじゃん。

望んで幸せな結婚する奴が、今、ここで泣く訳がない。


だけど、今、それを言ったところで、頑固な結は、聞かないだろう。

俺は、今でも、結の幸せは、俺と共にあると思ってる。

だから、待つ。

結がそれに気付くまで。

それが例え、結婚した後でもいい。

バツイチでも、子持ちでも、俺は結が戻って来てくれれば、それでいい。

結は、必ず、戻ってくる。

俺は、信じてる。
< 119 / 212 >

この作品をシェア

pagetop