略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
もう、待てない。

俺は、結の頬に手を添えて、

「シャワー浴びて来いよ。」

と言った。

結は一瞬、表情を固くしたが、無言で頷いて、着替えを持って、浴室へと向かった。


俺は、そわそわしながら、待つ。

焦るな。

もう、ずっと待ってきたんだ。

落ち着いて、優しく結に触れよう。

そんな事を思っていると、浴室のドアが開いた。

え!? 早すぎないか?

「どうした?」

「ごめん。今日はムリ。」

「なんで!?」

今さら?
結の気持ちが俺にあるのは、明らかなのに?
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