略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
ピンポーン♪

1時間後、俺は結の部屋のチャイムを鳴らした。

─── ガチャ

結が顔を出す。

「おはよ。」

カットソーにブルーデニムというカジュアルスタイルの結。

派手に飾らない感じが、うん、かわいい。

だけど…

「ああ、やっぱり、腫れたなぁ。」

昨日、泣きすぎた目元は、しっかり、腫れていた。

「うるさいな! 大きなお世話よ。」

結が怒る。

「ゴメン、ゴメン。悪気はないんだ。
車だから、移動中に保冷剤で冷やしてていい
から。」

俺は、即座に謝って、結の機嫌を取る。

せっかくの初デート。

こんな事で終わりにしたくない。
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