略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
結が保冷剤とバッグを手に部屋を出ると、俺は我慢できなくて、結の頭をわしゃわしゃと撫でた。

「何?」

突然の行動に、結が尋ねた。

「別に。なんか丁度いい位置に頭があった
から。」

なんて、嘘。

単に結に触りたかったから。

頭を撫でるぐらいなら、恋人じゃなくても許されるだろ?

すると、

「チビで悪かったわね!!」

結が怒る。

「そんな事、言ってないだろ?
俺は、小さいの、かわいいと思うけど?」

「いいよ。
そんな無理矢理フォローしなくても。」

「別に無理矢理なんて言ってないし。」

こいつは、口説かれてる自覚なんて皆無なんだな。
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