略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
「草バスケ? 何それ?」

「草野球じゃなくて、草バスケ。
プロでも、社会人チームでもなくて、素人の
趣味のバスケ。」

「ふうん。天、出るの?」

「ああ。」

「いいよ。差し入れとかいる?」

「!?
リクエストしたら、差し入れしてくれるの?」

「うん。いいよ。差し入れぐらい。
何、欲しい?」

マジ!?

「手作り弁当。」

「何それ? そんなの欲しいの?」

「彼女持ちが試合の後に食べてんだよ。
独り者だけがファミレスに行くんだけど、
年々ファミレスチームが減っててさぁ。
毎回、俺1人だったらどうしようって、不安に
なるんだよな。」

「ふふっ
別にいいけど、私の弁当じゃ、意味ないん
じゃない?」

「いいんだよ。なんでも。」

「ま、いっか。
メニューのリクエストはある?
好き嫌いとか。」
< 70 / 212 >

この作品をシェア

pagetop