略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
「だったら、私に頼まなくても、お弁当
作ってくれる子、いっぱいいるでしょ?」

「バカ!
そんな奴に作らせたら、それこそ修羅場
見るだろ?」

「あ、そっか。」

俺は、結の弁当が食べたかったんだよ。


俺は、2人分の荷物をステージに置くと、後ろ向きに手を掛け、ひょいっとステージに腰かけた。

すると、結がステージを前に、キョロキョロしている。

あ、そうか。
結にはこのステージは高すぎて登れないのか。


俺は、ステージを飛び降りた。

きょとんとする結の脇に手を入れて、ひょいっと持ち上げた。

「ぅわっ!!」

結は驚いて声を上げるが、俺は問答無用でそのまま結をステージに座らせた。
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