略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
社員食堂で、向かい合わせに座ると、春山さんがやってきた。

「お! ここ、いいか?」

「あ、はい、どうぞ。」

と結が答えると、春山さんは俺の隣に座った。

「お前ら、昼も一緒なんて、ほんと、仲良いな。」

「天が寂しがるから、付き合ってあげてる
だけですよ。」

結が言う。

「は!? そんな事、頼んでねぇし。」

「何、言ってんの。
いつも誘ってくるくせに。」

「嫌なら、断ればいいじゃん。」

「断ったら、泣くじゃん。」

「は!? 泣くわけねぇだろ、バカ。」

「バカって、何よ。失礼ね。」

「くくくっ
喧嘩する程仲がいいって、お前らのために
ある言葉だな。」

春山さんが笑う。
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