略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
「………いないよ。
なんで、そんな事聞くの?」

「………お前、俺といて、楽しくなかった?
2人でのスキー旅行、迷わなかった?」

「天といるのは楽しいけど、私たち
そういうのじゃないでしょ?」

「じゃあ、どういうのだよ!?

俺は、お前の事、女として見てるよ。
お前が好きだから、ずっとお前の相談にも
乗ってきたし、お前をいろんな所に誘って
きた。
お前だって、嫌じゃないから、一緒に
出かけたりしたんだろ?」

「え、天!?
まさか、本気?
冗談とかじゃない…よね?」

「バカじゃねぇの?
なんで、この状況で冗談だと思うんだよ。」

「………だよね。

だって、天がそんな風に思ってくれてるとは
思わなかったから…」

「そんなに困った顔するな。
俺だって、今すぐどうこうとは思ってない
から。
ただ、今までの情だけで流されないで
くれないか?
俺は、結は絶対、俺を好きになると思ってる。
っていうか、気付いてないだけで、もう俺に
惹かれてると思ってる。
だから、もう一度、お前が本当に一生、
一緒にいたいのは誰なのか、ちゃんと考えて
くれないか?」
< 87 / 212 >

この作品をシェア

pagetop