略奪"純"愛 『泣かすなら俺がもらう』
「それは、そうだけど…」

「あれがもし、春山さんや中橋さんに
頼まれた弁当だったら、あんなに手間の
掛かる弁当作ったか?
ありきたりの普通の弁当にしたんじゃないか?」

「それは………」

「結の心は絶対に俺に向いてる。
だから、ちゃんと考えてくれないか?
今なら、まだ間に合うから。」

「でも、もう結婚するって返事しちゃったもん。
今さら、あんなに愛してくれてる海翔と
別れるなんてできないよ。」

「ほら!」

「?
何が『ほら』よ。」

「今、自分で言ったじゃん。
あんなに愛してくれてるから、別れられない
って。
お前が彼氏を愛してるから、
別れられないんじゃないって事だろ?」

「っ!!
それは……… 」
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