学生二枚
 次に目が覚めて見えた景色は、白いキャンパスに黒い点々を等間隔に散りばめた天井だった。

 僕は真っ白いベッドの上に横たわっていた。

 今度は頭も腕も足も動く。起き上がって辺りを見てみた。

 腕には点滴、頭には包帯。きわめつけにはベッドに寝ている入院患者。

 ここまで散策してやっと自分が入院している事に気がついた。

 しばらくして担当医らしき人が来て、怪我の説明や今後の説明をしていたが、専門用語が多すぎて右耳から入っては左耳に抜けていった。

 唯一わかった事は僕が交通事故にあって此処に運ばれた事と3日間は検査でまだ退院できない事ぐらいだった。

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