大嫌いな貴方に愛のコトバを
Prologue
夢を見ている。夢だと分かるくらいにありえない夢だ。
中学生の自分が頬を赤らめている。下を向いていて緊張が見ていて伝わってくる。
目の前には幼さが残る、整った顔。下手な芸能人よりもよっぽど綺麗な顔。

告白…だろう…。

すぐに彼女の顔に喜びの表情が浮かぶ。どうやら告白を聞き入れてもらえたようだ。
相手の彼も頬をほんのり染めて照れ臭そうにはにかんでいる。
これは私の記憶…?
いや、それはない。
だって、
私は。

この時彼にこっ酷く振られているのだから。

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