極上御曹司の愛妻に永久指名されました

7、キスで安眠？

「……真野！真野！」
風間の声が頭の中にスーッと入ってきた。
名前を呼ばれている。
ゆっくりと目を開ければ風間が私の顔を心配そうに覗き込んでいて、その横には長谷川がいた。
「あれ？……私」
今の状況がすぐに理解出来なかった。
頭がボーッとしている。
ここは……家の近く。
風間に抱きかかえられているのはなぜ？
「道端に痙攣起こして倒れてた」
私の思考が読めるのか、風間は観察するように私を見ながら疑問に答えた。
「紫ちゃん、このまま目を開けなかったら救急車呼ぼうかと思ってたんだ」
長谷川は少しホッとした表情で言う。
「……倒れてた？」
そう呟きながら記憶を辿る。
「風間から電話かかって来た時、すごく息苦しくなって……」
「お前の家に向かってる途中で良かったよ。息苦しくなっただけか？」
風間の質問に黒沢さんのことを思い出し、不安で自分の肩を抱く。
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