極上御曹司の愛妻に永久指名されました
お酒を飲んで気が大きくなったのか、思ってることをそのまま風間に伝えた。
だが、彼は怒らず面白そうに私を見る。
「そこまで言われると、逆に惚れ惚れするな」
冷やかされてムッとしながらも、彼のいいところを褒めた。
「最後まで聞きなさいよ。でも……責任感があって、家族思いなところは尊敬する」
私と同じ二十二歳なのに、風間はたくさんのものを背負っている。
自分の家族だけでなく、何万という社員やその家族の生活までも……。
「それはどうも」
風間はニヤニヤしながら礼を言う。
「頑張り過ぎないでたまには息抜きもしなさいよ。でないと倒れるわよ。だいたいあんたは働きすぎ。全部ひとりで抱え込んじゃ駄目」
くどくどお説教するが、彼はなぜか楽しそうな顔をしている。
「大丈夫。息抜きはしてる。それに最近、充実していて体調もいい。お前を弄るのがいいストレス発散になっているのかもな」
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