極上御曹司の愛妻に永久指名されました
何を話していいかわからず緊張していたら、ギュルルッと私のお腹が鳴った。
ぎゃ~、なんでこいつが隣にいる時に鳴るのよ〜。
慌てて強くお腹を押さえるが、絶対に風間に聞かれたと思う。
シートで小さくなる私を見て、彼はフッと笑った。
「車内販売でも買おう」
やっぱりお腹の音聞こえてた。
あ~、恥ずかしい。
すぐに車内販売のワゴンが来てサンドイッチを買って風間と一緒に食べる。
彼は食べ終わるとすぐにノートパソコンを広げて仕事を始めた。
「京都まで寝てていい。本当はもっと寝ていたかったんだろう?」
パソコン画面を見ながら彼はそう勧めるが、私は断った。
「いい。普通なら会社で働いてる時間だよ。寝るなんて申し訳ないっていうか……」
「昨日倒れたんだし、寝とけ」
ポンと頭を叩くと、風間は仕事モードになってキーボードをカチャカチャ叩く。
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