極上御曹司の愛妻に永久指名されました
ぎょっとする私を風間は面白そうに見て笑う。
「それは神のみぞ知るですけどね」
ちょっと、その含みを持たせた言い方止めて〜!
目で風間に抗議するが、また元総理がとんでもない発言をして顔から血の気が引いた。
「式の日取りが決まったら教えてな」
「はい、必ず」
風間は何食わぬ顔で返事をする。
こいつは……何約束してんのよー!
嘘だってバレたらただじゃすまないのに!
どういう心臓してんの。
じっとりと風間を見て心の中で文句を言うが、彼は楽しそうに鎌田元総理と談笑している。
それから一通り庭園を見せてもらうと、祇園にある料亭で、夕食をご馳走になった。
「今日はどうもありがとうございました」
ペコリと元総理にお礼を言えば、彼は優しく微笑んだ。
「美人に会えてこれであと二十年は長生き出来そうや」
元総理に挨拶して店の前で別れる。
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