極上御曹司の愛妻に永久指名されました
スカートのホックを外したい。
でも、風間たちがいるから絶対に無理だ。
「アイスを食べるのも苦行に思えてきた」
スプーンでアイスをずっと突いていたら、小春に突っ込まれた。
「紫、そんなことしてたらアイス溶けちゃうよ」
「……溶けて蒸発して欲しい」
フーッと大きな溜め息をつけば、風間がフッと笑った。
「お腹がいっぱいなら、無理して食べることはない」
「うん。そうする。もうお腹が破裂しそう」
スプーンを置いてお腹をさする。
私以外の三人はアイスもペロリと平らげている。
みんなのお腹、ブラックホールなんじゃないの?
食事を済ませると、今度はお風呂。
部屋付きの露天風呂もあるけど、小春と大浴場に向かう。
風間たちも一緒に行くはずだったのだが、仕事の電話がかかってきて「先に行っててくれ」と彼に言われた。
【女】と書かれた朱色の暖簾をくぐり、ガラガラッと引き戸を開けて女風呂へ。
< 176 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop