極上御曹司の愛妻に永久指名されました
「もう紫ったら。自分がよくわかってるでしょう?恭一くんはそんな嫌な人じゃないよ」
「……痛いよ、小春」
じっとりと彼女を見たが、自分でもわかっていた。
風間は私を差別的な目で見ない。
最初に会った時も、優しく接してくれた。
もっと冷たい人だと思ったのだけど、面倒見もいいし、困った時は助けてくれる。
脱衣所で服を脱いで、お風呂場に行く。
大浴場は広くて、お湯も透き通っていて綺麗だ。
「誰もいないお風呂っていいね〜」
小春の言葉に笑顔で頷く。
「うん。ふたりで貸し切り状態。贅沢〜」
身体を洗って内風呂であったまると、次に露天風呂に入る。
岩風呂で、すぐそこは海。
このまま飛び込んで海で泳げそう。
空にはまん丸のお月様が浮かんでいる。
「ちょっと風があるけど、お湯は熱いからちょうどいいかも」
私が先に岩風呂に入り、小春が続けて足を入れた。
< 178 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop