極上御曹司の愛妻に永久指名されました
気がおかしくなりそう〜。
なにか話さなきゃって思っても、気が動転していて言葉が出てこない。
どうしよう〜。
どうしたらいい?
自問自答していたら、不意に風間がクスッと笑った。
「ホント、お前ってトラブルメーカー」
「ちょっ……笑わないでよ!」
彼に噛みつくが、裸でいるのが気になって強く言い返せない。
「……ついつい気持ち良くなってウトウトしちゃったの」
小声でそんな言い訳したら、「もう零時過ぎてるんだぞ。何時間風呂に入ってるんだ」と風間に怒られた。
夕食を食べ終わったのが九時過ぎ。
小春とお風呂に来たのが十時ちょっと前だから、二時間もここにいたのか。
まだ他の男性客ではなかったことに安堵すべきなのだろうか。
「……ごめんなさい」
ポツリと謝罪の言葉を口にすれば、長谷川が手にバスタオルを持って戻って来た。
「紫ちゃん、はい、これタオル」
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