極上御曹司の愛妻に永久指名されました
「あ、ありがとう」
バスタオルを受け取ると、ふたりに声をかけた。
「風間も長谷川も目を閉じてて。私がいいって言うまで絶対に開けないでよ!」
「はいはい」とふたりは仕方ないって顔ですぐに目を閉じる。
彼らがうっすら目を開けるようなスケベな人間ではないのはわかっているが、それでも裸を見られるんじゃないかとハラハラしてしまう。
風間から離れると、立ち上がってタオルを身体に巻きつけて岩風呂から上がった。
「もう目を開けていいけど、私が着替え終わるまでふたりとも脱衣所に来ないで」
扉を開けて中に戻るが、途中躓きそうになってヒヤッとした。
周囲を警戒しながら脱衣所に向かうと、誰もいなくてハーッと息を吐いた。
長谷川、ありがとう〜。
でも……。
「あ〜、私の馬鹿〜!」
ゴンゴンと壁を叩き、自分の頭も壁にぶつける。
長谷川には見られなかったけど、絶対風間に裸見られた〜。
もうここからパッと消えちゃいたい。
< 183 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop