極上御曹司の愛妻に永久指名されました
「長谷川はもう先に寝るって言ってた」
「……そう」
なにも考えずに、小さく相槌を打つ。
風間への気持ちを自覚して、今の状況に戸惑っていた。
「小春も先に寝るって」
「……そう」
風間がまだなにか言っていて適当に頷く。
「長谷川がお前と朝までゆっくり楽しめって」
「……そう。ん?え?」
同じように返すも、彼の言葉に引っかかりを覚えた。
朝まで楽しめって……なに?
顔を上げて風間に確認すれば、彼は楽しげに答えた。
「だから、お前と朝までゆっくり過ごせって。長谷川はお前と小春の部屋で寝るから」
「そんな〜、絶対にダメだよ。風間と同室なんて」
この状況で同室になったら、夜絶対に眠れない。
いや、寝かせてもらえないかも。
「今更なに言ってるんだか。京都でも同じ部屋だっただろ?」
風間がそう指摘するが、全力で否定した。
「あの時とは状況が違う!」
「どう違う?はっきり説明してくれないとわからないな」
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