極上御曹司の愛妻に永久指名されました
でも、彼は嫌な顔ひとつせず、愛おしげに私を見つめて答えてくれた。
「ずっと一緒にいたいのはお前だけだから」
その言葉に感動して胸が熱くなる。
「私も」
涙ぐみながら自分の気持ちを伝えたら、彼が「知ってる」とニヤリとした。
自信満々な恭一が少し憎らしいけれど、そんな彼を好きになったのだ。
「指輪もありがとう。サイズよくわかったね」
指輪に触れながらお礼を言ったら、彼はフッと笑った。
「小春に頼んで調べてもらった」
小春……ねえ。
ああ〜、あれって私もだったの?
実は数日前、小春をアクセサリーショップに連れて行き、彼女の指のサイズを調べたのだ。
長谷川に小春に指輪をプレゼントしたいから協力してくれって言われて……。
その時、小春にしきりに『紫もはめてみようよ』って言われて指輪をはめたんだよね。
まさか小春まで恭一に頼まれていたなんて……。
ハハッと涙を浮かべながら笑う私を恭一は愛おしげに見つめる。
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